ショーターと私 本日の一枚■Wayne Shorter / Adam's Apple
3月ももう終わりです。
先週はもう春は終わりかと思うぐらい暖かい日もありましたが、今週は春はまだかと寒い日もありました。
野球好きとしては先日のワールドベースボールクラシック(WBC)優勝は外せないです。
WBCはシーズンと違ってお祭りだから、と気軽に見ておりましたが、勝ち進んでいくうちに、どんどん熱くなり、7、8割負けを覚悟したメキシコ戦での村神様のサヨナラタイムリーには泣かされました。続く決勝戦のアメリカは、さほどメジャーに詳しくない自分でもスタメン全員分かる銀河系軍団の打線を2点で抑え見事勝利して優勝。最後のダルビッシュから大谷のリリーフも、漫画にしてもやり過ぎぐらいの展開でした。
これまで日本の野球は海外勢との対戦時にバントだ、盗塁だ、と足を使って、1点をどうにかもぎとり、守り勝つスモールベースボールをすべきだと言います。それはそれでよいのですが、自分はなんだかな、とずっと思っておりました。ただ、今回の日本は、バッターはホームランでガンガン点をとり、ピッチャーでは150~160㎞をビシバシ投げる野球で優勝してしまう。これほど痛快なものはない大会でした。
ただ今回、特にアメリカはバッターはジャッジやハーパーなどは除いて、一流どころが出場しましたが、ピッチャーは決してそうではありません。次回はアメリカの威信に賭けて、デグローム、シャーザー、バーランダー、カーショー級がWBCに出て盛り上げてくれることを期待したいです。
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とうとう来るべき時がきたというべきか。
ジャズサックス、コンポーザーのレジェンド、ウェイン・ショーターが亡くなりました。89歳でした。
もちろん私も大好きなアーティストの一人です。
サックスでジャズを始めると、まず必ずと言っていいほど、偉大なレジェンド2人の高い壁にぶち当たります。
言わずと知れたチャーリー・パーカーとジョン・コルトレーンです。
この2人が現代のジャズの基礎を構築したと言っても過言ではなく、避けては通れない道なのです。私も2人のプレイのコピーやフレーズの研究などをするのですが、凡人がこの超天才達が築いたものを簡単に理解や会得などできるはずがありません。
そんな悶々としている中、ウェイン・ショーターのプレイを聴いていると、なんだかよくわからないけど(笑)、自由そうにやっているな、これならなんとなく自分にもできそうだな、そうだ、俺はこれからショーターみたいなプレイをするのだ、となるのです。
ただ、この「第三の道」、一見、易しく見えるのですが、実は一番険しく、「センス」の高さが問われるのです。
ショーターのプレイは、部分的に聴くと理路整然とならずに自由にプレイしておりますが、一曲トータルで聴くと、とてもよくまとまっております。これが凡人の私がやると、ただ支離滅裂なプレイにしか聴こえないのです。
それにショーターは当然、パーカーをコルトレーンの道を、回り道せずに通ってからこその、あのスタイルなので、結局私も逆戻りしてパーカー、コルトレーンを地道に勉強することになりました。
まだまだ語り足りないのですが、またの機会に細かく書こうかなと思います。
ジャズの奥深さをさらに押し広げたといっていいショーター。
ご冥福をお祈りいたします。
好きな作品はたくさんあるのですが、この表題曲の「Adam's Apple」と、現在ほとんどスタンダードになっている「Footprints」は私がお店のジャムセッションにほとんど初めてぐらい行った時に、これをやってくれ、と譜面を渡してやってもらった懐かしい思い出があります。
近日のライブ予定です。
もしよろしければどうかよろしくお願いいたします。
■4/8(土)
馬車道 キングスバー
東谷アキ (vocal)
中村美智子(piano)
川村信一(tenor sax)
start 13:00
charge ¥2,000 + order
いつもお世話になっているバンド、スイングパピヨンのボーカルとピアノが結成したデュオユニットにゲスト参加いたします。
昼下がりのライブ。もしよろしければどうかよろしくお願いいたします。
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