迷いことなかれ 生き急ぐことなかれ 本日の一枚■中谷美紀 / クロニック・ラヴ
4月ももう終わりです。
だいぶ暖かくはなりましたが、朝晩はちょっと肌寒い日もあり、着るものが難しく迷う時期です。
先日、電車で座席に座っていましたら、松葉杖をついている人が入ってきたので、こちらどうぞ、と席を譲ったのですが、そのすぐ次の駅でその人の隣の席が空きました。
私の目的地はまだまだ先。すぐにでもそこの席に座りたいのはやまやまなのですが、その譲った人の隣に座るのはなんだか気まずい。そうこう迷っているうちに他の人が座りました。
みなさまでしたらどうしていたでしょうか。ちなみに私は、その2、3駅過ぎた後に、他の席もちらほら空きはじめたのでそこに座りました。
*
坂本龍一が亡くなりました。
私は一番の代表的なYMO、戦場のメリークリスマス、ラストエンペラーの世代ではなく(生まれてはいましたが...)、初めて意識したのはおそらく、中谷美紀の「MIND CIRCUS」だと思います。
戦メリと同じように、同じメロディをひたすらリフレインさせていく手法は、たくさん聴いたはずなのに、曲が終わると、またはじめから聴きたくなるような中毒性があります。もちろんそれには強力なメロディがあってこそですが。
その後、CM曲、インスト曲では日本の歴史上一番売れたのではないでしょうか、「energy flow」が’99年。ソロアルバムも数枚ですが聴きました。地雷撲滅をテーマにした坂本龍一のWe are the worldとも言える「ZERO LANDMINE」もよく聴いていました。
その中でもプライベートの部分は置いておいて、中谷美紀とのコンビは一番聴いておりました。
ドラマ、「ケイゾク」(このドラマも大好きでした)主題歌でもある「クロニック・ラヴ」、これが「MIND CIRCUS」と並んで特に大好きな一曲です。無機質なリズムと浮遊感漂うサウンドに乗せて、坂本龍一らしいシンプルで素朴だけど力強いメロディーに、中谷美紀の穏やかな歌声とLUNA SEAのSUGIZOの生きたギターがよくマッチした今聴いても傑作だと思います。
ここ最近、追悼する数ある特集の中で、「あれ?これクロニック・ラヴじゃない...?だけど歌詞や演奏が全然違う」というのが、「Ballet Mécanique」と知り、さらにそれもカバーで、元は岡田有希子への提供曲だったということも恥ずかしながら初めて知り、遅ればせながらもう少し坂本龍一の作品を、もっと深く聴いてみようと思いました。
ご冥福をお祈りいたします。
そういえば、と私が大好きなフリージャズのサックス奏者、阿部薫について、交流のあった人達がコメントを寄せて1冊の本にまとめられており、その中の一人に坂本龍一も書いているのを思い出し、本棚の奥から引っ張り出しました。
そこの文末に、僕は死の一歩前まで偶然のように生き急ぐしかない。と書いております。
交流があったとはいえ、音楽、性格的にも対照的な2人。
興味のある方は、阿部薫も合わせてぜひ聴いてみてください。
近日のライブです。
もしよろしければどうかよろしくお願いいたします。
■5/10(水)
蒲田 テラスドルチェ
吉田敦 (Piano)
藤井浩平 (Bass)
しんいち (Drums)
川村信一 (Tenor sax)
start 18:00
charge 投げ銭
ドラムのしんいちさんにお誘い受けてから始まりましたが、久しぶりのライブになります。
コーヒーがとても美味しいお店ですので、お気軽にお立ちよりくださいませ。
※入店は営業時間内であれば何時からでも可能ですが、17時から少しの間は準備の時間をいただきます。ご予約は不要ですが、万一満席の際は予約の方を優先とさせていただきます。
※蒲田駅西口を出て、サンロードを入っていただき3~4分歩けば左側に「Dolce」が見つかります。
サイフォンで淹れた本格的な珈琲、お食事、スイーツも各種取り揃えている、開業43年の本格的な昭和風喫茶店です。
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