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時の流れに身をまかせ 本日の一枚■小曽根真 / A Night in Tokyo (Live at Bunkamura Orchard Hall 2013)

5月ももう終わりです。
ゴールデンウイークも、もうずいぶん前のことのように感じます。

年齢なのか、平々凡々とした毎日を過ごしている毎日のせいか、年月の間隔や記憶がよくわからなくなる事がしばしばあります。
ただ先日、少し大きな地震があった時に、周りで3.11の震災のあの時はこうだった、ああだったという話になり、私も鮮明に覚えております。今回のこのコロナの期間も深く記憶されることでしょう。
特に子供たちは、一生に一度あるような学校行事などもなくなり、もっと小さな子供たちは物心つく最初の記憶が、マスクをしていたという子もいるかもしれません。
そうした苦労もいつか、あの時は大変だったなという、後の話の種の一つになればよいかなと思います。

*

先日、サントリーホールで小曽根真スーパーカルテットを聴きに行きました。
ネーミングがちょっと...ですが、スーパーの名に違わず、ピアノの小曽根真をはじめ、ベースにクリスチャン・マクブライド、ドラムにジェフ・テイン・ワッツ、そしてサックスにブランフォード・マルサリスという正に、スーパーカルテットでした。

特にブランフォード・マルサリスは、以前もブログで書いたかもしれませんが、学生時代から大ファンで、リーダー、サイドメン問わずCDを買い漁りました。きっかけは忘れてしまいましたが...
ブランフォードは、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズなど、名だたるジャズのレジェンドサックスプレイヤーの歴史を重んじながらも、さらに、スティングとの共演や、バックショット・ルフォンクでのヒップホップグループ、さらにさらに、クラシックまでやってしまう完璧超人プレイヤーです。それまでのジャズは、ロリンズ派、コルトレーン派など、大まかにスタイルをカテゴライズできるようなプレイヤーが多かったですが、ジャンルの垣根なくオールラウンドにやります、やれますというサックスプレイヤーは歴史上、ブランフォードが初めてかと思います(最近はそれが当たり前になっておりますが)。

ライブというかサントリーホールなのでコンサートと呼んだ方がふさわしいでしょうか。
実は私はサントリーホールが初めてで、クラシックのイメージが強く、ジャズは音響どうなのかな?と若干、不安に思っておりました。案の定というか、私の席が悪かったのか、始まってしばらく何を演奏しているのか全く分からない状態だったのですが、徐々にPAか私の耳か、落ち着いてきて概ね楽しめました。
そんな久しぶりのブランフォードも今年還暦もとうに越えた62歳ですが、衰えることなく艶やかな音色と貫禄あるプレイでした。欲を言えばソプラノをもうちょっと聴きたかったかなと。ソプラノを聴きたいという数少ないプレイヤーなので。

*

2013年、同じメンバーで、こちらはオーチャードホールでのライブアルバム。
なぜ当時行かなかったのか不思議。全く覚えていないです。
実は行っていたのかも、いや、行っていないはずと自問自答。
(ブランフォードは、最後に聴いたのはジェフ・テインのバンドだったと思いますが、それがいつかも全く覚えていない)
今回のライブに合わせてのリリースで、実に10年間録音を温めていたことになります。
小曽根真がMCで、ブランフォードがミックスを気に入らなくてリリースが遅れた、と冗談半分に語っておりましたが、真偽は不明です。
当日ライブで演奏した曲も数曲収録されておりますが、10年前のこの録音と当日のライブで、質やパワーは全くというほど変わりません。この録音、実は10年前でなくてこの間のライブだよ、と嘘言われても全く驚かないです。当日ライブに泣く泣く行けなかった、という方にはぜひおすすめです。
日米のレジェンド4人共、これからも長く質の高い演奏を聴かせていただきたいです。

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シンイツ

Author:シンイツ
うだつの上がらない、しがないサックス吹きです。
ジャズやポップスを中心に、主に都内、横浜市内でライブをやっております。

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